Flamでミスのない販売管理を支援
この記事では、作者がFlamの無料のお試し期間を利用して、実際にツールを試してみてわかったことや感想などをまとめています。
見積・発注から入出金までのワークフロー管理
Flamはフリップロジック社の運営する完全クラウド型の販売管理システムです。売上・仕入・在庫の管理という、商材を扱う事業の基本的な日常業務のワークフローがサポートされています。例えば、営業拠点の担当者に、取引先からの見積もり依頼があった時点でクラウドデータベースに登録したり、本社の倉庫に納品があった際に在庫情報を更新するなど、作業と取引先との進捗に応じて、受注・出荷・売上まで連動した管理が可能です。月末の締め日までの売掛の管理も可能で、入金が行われるまで追跡することもできます。
売上データもデータとして管理することができるので、販売実績と連動した在庫・発注の管理や、担当者別の予算管理を行うことも可能です。
また、帳票発行機能を備えているため、取引先とのやりとりの各タイミングで、Flamの画面からPDFによる伝票の出力ができます。そのままメールで添付して取引先や仕入先への連絡も可能です。FAXで連絡が必要な相手などに対しても、PDFを印刷することで対応できそうです。販売・仕入・在庫管理に関する業務をFlam上で進めることで、作業の履歴管理ができるようになり、見落としや担当者間での重複も回避することができます。
実際にやってみよう
アカウントの登録
Flamは30日間のお試し期間が設定されています。公式ホームページのトップ画面から申し込むことができます。名前、会社名、メールアドレス、電話番号などの項目を入力するだけです。このとき、サンプルデータを利用するかどうかを設定することが可能です。操作に慣れる目的で、はじめはサンプルデータを使っていろいろ試してみることをおすすめします。
必要な項目を入力すると、Flam担当者より、「設定が完了するまでお待ちください」という旨のメールが届きます。サブドメインの設定やサンプルデータの取り込みなどで少し時間がかかるようですが、私の場合は1日ほどで設定完了の連絡が届きました。設定されたログインURLと仮パスワードを使って、お試しが可能になります。
お試し期間には、楽器の仕入販売事業のサンプルデータも提供され、受注や仕入のワークフローを自由にお試しシミュレーションすることが可能です。
直感的なユーザインターフェイス
メイン画面では、左側に操作できるメニューが並びます。項目を選択すると右側にカード型のメニューが、ワークフロー順に並べられていて、ここから「見積依頼があったので、見積書を作成しよう」「仕入先から荷物が届いたので、入荷の記録をつけておこう」といった、ユーザーのやりたいことから必要な操作を直感的に選べるようなインターフェイスになっています。
ワークフローがそのまま画面の構成の並び順になっているなど、直感的なユーザーインターフェイスは、とても使いやすい印象です。
在庫品の登録
お試し期間はサンプルデータが入力されているので、そのまま各操作を試してみることもできます。実際に事業で持ちいている在庫品・商品を登録するには、「環境設定」の「商品」カードから操作を行います。
商品は1件づつ入力することも可能ですし、「アップロード」メニューから、CSVファイルを使ってまとめて登録することも可能です。CSVファイルからの取り込みについては、公式サイトにも丁寧な手順が紹介されていますので、ぜひ参考にしてみてください。また各商品に対して、
- ケース単位の入数も管理
- 標準価格だけでなく取引先毎の単価設定
- 標準原価だけでなく仕入先毎の単価設定
- 自動でアラームを出すための安全在庫数の入力
- 検索のための分類キーワードを3つまで登録
など、必須項目以外にも細かい入力項目があらかじめ用意されている点も心強いです。
「アップロード」メニューからは、他にも取引先や仕入先の情報もまとめて登録することが可能です。
売上管理(見積~入金)
「売上」メニューでは、売上管理のワークフローに沿って、 見積→受注→出荷→売上・売掛→請求・入金 の各取引を管理することができます。
「見積」のカードでは、取引先からの見積の依頼に合わせて、商品リストを登録することができます。登録が完了すると、ここから見積書のPDFを印刷したり、取引先へメールで回答することができるようになります。すべてこのツールで完結できるワークフローが実現できると、作業の効率はアップし、作業の漏れなども軽減できるのではないかと思います。
見積を発行後、取引先から受注が入った場合には、ここで入力した商品リストをコピーして、そのまま次のプロセスである「受注」や「出荷」「売上」へ処理を移すことが可能です。ここで入力される納品日等の情報に連携して在庫の数量が更新されるようになります。
また、通常の売上以外にも、現金売上、材料売上、建て替え運賃、景品出荷、売上返品などの取引区分にも対応できるようになっています。「売上」の処理においては、月末などの回収予定日を入力することで、売掛の回収や請求処理とも連携することが可能です。
仕入管理(発注~出金)
「仕入」のメニューでは、定量・定期の発注はもちろんのこと、取引先からの受注をトリガにした不定期の発注にも対応できます。売上管理同様に、発注で作成した商品リストをコピーしながら、「入荷」「仕入」「出金」の後続処理と連携することが可能です。
在庫管理
「在庫」のメニューでは、「在庫一覧」を確認することができます。前月からの推移を確認したり、当月の予定在庫に対して現在の在庫数と安全在庫を比較するといった確認もできるようになっています。
また、売上と仕入とは独立に、在庫の受払処理を行うことができます。ここでも在庫処理の区分として、入庫、製造入庫、棚卸入庫、倉庫間移動、出庫、材料消費、棚卸出庫、在庫数量調整などの区分があらかじめ用意されており、デフォルトのままでも、様々な業種で活用することができます。
ユーザー管理と連携機能
Flamでは、スタンダードプランを契約した時点で3名のユーザ登録が可能です。経営者、経理担当者、在庫管理担当者など役割に応じて、データの入力変更や閲覧できる項目を細かく設定することもできます。権限ごとに権限グループを作成して、各担当者にグループを割り当てることで権限のコントロールが可能です。
もうひとつのFlamの特徴は、他のツールとの連携です。公式サイトによると、マネーフォワードやfreeeの会計機能との連携が可能とのことですが、すみません、まだ試せていないので、また後日試してみてからアップデートしたいと思います。
おすすめのプラン
Flamでは、最も低価格なスタンダードプランでも多くの機能がサポートされているため、ある程度標準のワークフローに合わせられるという方はスタンダードプランでもよいと思います。一方で、フィールドをカスタマイズしたい、伝票のレイアウトを自社固有のものにしたいという方は、プロフェッショナルプランがおすすめだと思います。伝票のレイアウト作成には別途初期費用が発生するようですが、このようなカスタマイズに対応していることもFlamの特徴のひとつです。そのほか、電話サポート対応などのオプションが豊富に設定されています。
既存の取引先との伝票処理やワークフローをある程度維持しつつ、在庫管理のワークフローを効率化したいという場合は、カスタマイズも考慮されたプロフェッショナルプラン 月額14,800円 がおすすめ。(金額は2021年8月時点)
Flamはクラウド型のツールです。画面や機能が、日々自動的に更新・強化されていくことが特徴です。このページで紹介した内容は2021年8月時点の内容です。ご了承ください。
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