クラウド型 在庫管理のすすめ

在庫管理

在庫管理のデジタル化でワークフロー改善

エクセルでの在庫管理からの脱却

この記事はこんな方が対象!
  • 10~30前後の取引先があり、100~3000ほどの部品を扱っているB2B中小製造事業者
  • 50~500くらいの商材を仕入・加工して、ECサイトで販売をしている小売事業者
  • ひとりでエクセルや紙で在庫管理しているけど、もう限界という小規模事業経営者
  • 取引先との連絡や数量管理に追われて、何とか効率化したいと考えている経営者
  • 機会損失が不安でとにかく在庫が増えてしまい、資金繰りが悪化傾向にある経営者

事業が徐々に大きくなり、扱う商材や部品が多くなるにつれて、在庫の管理を何とかしたい、と思っている経営者の方は多いのではないでしょうか。知らず知らずのうちに増えた在庫によって、全体の見通しが悪くなるというのはよくあることです。

経営者のアタマの中や、手帳、自身の管理するエクセルの中で完結している間はよいのですが、扱う品目が増えてくると、それぞれの取引先や仕入先との連絡が煩雑になってきて、必要な連絡を取りこぼしてしまうなどのミスが発生しやすくなります。在庫の管理は人に任せようと、経営者自身を含めて複数の人が作業をするようになると、「手配する」「運ぶ」「数える」などの作業のばらつきがどうしても発生してしまいます。ミスが多くなったり、あるはずの在庫がいつの間にかなくなっていて納品のタイミングを逃すなどのトラブルにもなりかねません。慌てて電話をかけまくってフォローしたり、ミスをしまいと精度を上げるために何時間もかかる棚卸を何度もやっていては、時間とお金のムダになってしまいます。

  • いつの間にか在庫がなくて、販売・納品機会を逃した!
  • 在庫切れが不安で在庫オーバー気味!
  • 誤出荷・作業ミスが多くて、棚卸のたびに差異が大きい
  • ずっと使っていない死蔵品が棚を占有している
  • 従業員に引き継ぎできず、経営者がひとりエクセルで管理し続けている
  • 10年前にシステムを導入したのだが、メンテナンスできず、効果的に使えていない

といった、経営者を悩ませる在庫トラブルを解消して、経営の見通しをよくしていくことがこの記事のねらいです。

エクセルはとても便利なツールです。ある程度の手間をかければ、自由にシステムを設計することができます。しかし、多人数での同時利用や、仕入や納品時の実際にモノを管理する作業との相性は必ずしも良いとは言えません。本記事では、いくつかの在庫管理に特化したツールを取り上げ、在庫管理のワークフローがどのようにツールで実現されるのかを見ていきたいと思います。

在庫管理システムの全体像と基本機能

扱う商品・部品の大きさ、工程や順序、商品のバリエーション、保管場所 など在庫の扱い方は、それぞれの会社で千差万別。一意にプロセスを決めることは難しいと思います。各社のやり方に細かくカスタマイズ可能なシステムから、一般的なプロセスをカバーする汎用型のシステムまで、様々なツールを選択肢することができます。

また、単に在庫品の数量管理を行う簡易的なものから、複数拠点・倉庫の在庫を最適化して注文マネジメントを可能にするWMS(倉庫管理システム)や、生産管理システムと連携をする大がかりのものまで多数のシステムやツールが存在します。

ここでは、「まずは使ってみる、やってみる」という考え方で、導入が容易で、コストも低く、いつでも撤退が可能なシステムをおすすめしていきたいと思います。確かに、自分の会社の慣れたプロセス専用にカスタマイズされた(してもらった)システムは最初は使い勝手が良いかもしれませんが、一般的に費用は高くなり、導入までのハードルは高くなることが多いです。大規模なものになると、カスタマイズに数千万円、運用までに2年近くかかるものもあるといわれています。

下図は一般的な在庫管理のフローとツールの機能です。ツールによって注力しているポイントは異なりますが、これらの基本的なワークフローをサポートする機能が提供されているものがほとんどです。

在庫管理社内にある在庫(何が、どこに、いくつあるか)を数量や状態を管理する
死蔵在庫はないか、発注点を下回っている在庫はないかを確認できる
在庫の移動と
倉庫管理
拠点・保管場所の移動や、加工済品の管理場所を見える化する
入荷や引き当て、出荷どの倉庫で行うと効率が良いかを管理する
仕入管理
入庫処理
取引先からいつ、いくらの仕入れが行われるかを管理し、必要な仕入発注を行う
入庫された在庫に対して検品を行う。
出荷管理
出庫処理
出荷先への納品の期日と数量を管理する。在庫引き当てを行う。
在庫を搬出するためのピッキングと検品を処理する
ユーザーの
アクセス管理
社内の担当者による在庫管理を行う際、複数の担当者による同時アクセスを可能にし、また担当者によって利用できる機能を制限できる
外部システムとの連携会計システムなどとの連携により仕入れ・納品の仕分と会計管理・生産管理を連携させる
運送業者などへの配送手続きと連携を行う
多くの在庫管理ツールでできること

製造業の部品や仕掛品、小売業で扱う商品の在庫、これらの数量を管理するツールです。
仕入発注や納品出庫の際に、パソコンやスマホをつかって数量を入力することでリアルタイム管理が可能です。

なぜクラウド型がおすすめか

クラウド型のツールの場合、PCやスマホを使って、複数の担当者が同時にリアルタイムに在庫数量を変更することが可能になります。たとえば、仕入を行う際には、仕入定(日付と数量)をシステムに入力することで、仕入れの一覧を確認することができます。また、取引先から納品された部品を在庫棚に設置する際に、仕入部品の数量をツールに入力することで、クラウド状のデータベースが更新され、営業担当者をはじめとする関係者がリアルタイムで在庫の状況を確認することができるようになります。

また、使っているうちにシステムが自動で更新されていくことも魅力のひとつです。従来のオンプレミス型と呼ばれているような社内のパソコンやサーバーにシステムを組み込む形式の場合、ちょっとした変更やアップデートのために、担当者を呼ばなければならないなど、費用と時間がかかるケースが多かったと思います。クラウド型では、こういった作業はリモートで行われ、知らないうちにどんどん使い勝手がよくなっていくなどの効果も期待できます。

大切なデータが自社から外にでてしまうことについて、セキュリティが気になるという経営者の方も多いかもしれません。ですが、最近はむしろクラウド型の方がセキュリティ上は安全だという考え方が主流になってきています。大企業の扱うデータもクラウドサーバーで扱われるようになってきており、サーバーを運営する会社は、最先端の技術を用いてデータを保護しています。そして仮に脆弱性が見つかった場合には、すぐにアップデートで対応改善されいく点もクラウド型の利点のひとつです。

出典:中小企業白書2021 クラウドサービスの利用方針(IT投資額の推移別)

図は、中小企業白書で紹介された、IT投資額推移別の経営者のクラウドサービスに対する利用方針をまとめたグラフです。IT投資に積極的な経営者であるほど、クラウドサービスを積極的に利用したいと考えていることがわかります。自身で投資判断をする中で、クラウド型のシステムの方が、コストを含む様々な面でメリットがあると感じているようです。

在庫管理のシステムには、オンプレミス型のツールも世の中にたくさんありますが、利便性と導入のしやすさから、小規模事業者の方にこそクラウド型のツールを使ってほしいと考えています。このサイトでは、クラウド型のツールを中心に紹介していこうと思います。

クラウド型在庫管理ツールの紹介

HMD
HMD

まずは、私自身で、いくつかのツールを試してみました。
ここで紹介しているのは、すべてクラウド型のツールなので、今すぐに導入できます。

お試し期間の設定もあるので、まず無料で試してみるということも可能です。

おすすめの在庫管理ツール

ZAICO

ロジクラ

Flam

在庫管理ツールの簡単な比較

ツール おすすめの使い方 事業規模
の目安
作者おすすめ
プラン費用
ZAICO・スマホを使って誰でも簡単に在庫数入出力
・外出先からでも在庫を簡単に確認

10
~200SKU
スタンダート
2,980円/月
+アカウント追加1名
1,045円/月
ロジクラ複数拠点での多品種在庫管理
・倉庫管理のアウトソースや配送業務効率化
・スマホを使った検品処理
・ECサイトとの連携

100
~1000SKU
スタンダード
25,000円/月
Flam・売上仕入のワークフローとツールの連携
担当者の連絡もれ防止や負荷集中低減
・取引先との連絡(伝票・メール)の効率化

100
~1000SKU
プロフェッショナル
14,800円/月
ヒント

各ツールの特徴や導入方法は、それぞれ別の記事でも紹介していきます。ご確認ください。

HMD
HMD

在庫管理ツールを自社でも使ってみたいけど、導入が不安だなーという事業者の方は、ぜひご相談ください。現状の課題の分析、ツールを使う第一歩まで、一緒に検討させていただきます。

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